
専攻や課外活動、就職先にいたるまで、子どもをコントロールする親がいる。また、子どもが失敗したり傷ついたりするくらいなら自分でやってしまおうと、課題を手伝ってやり、子どもの代わりに大学に苦情を言ってくる親もいる。そうした親が、年々増えていたのだ。
その一方で、親の過保護と過干渉のせいで、大学生になっても自我を確立できていない子どもや、大人として求められる最低限の生活能力すら身につけられていない学生も多くなっていた。さらに、親の期待のせいでうつ病になったり、依存症になる子どもも増えている。
ふたりの子をもつ母親でもある著者は、親が子どもに対して抱く期待、そして何よりも、「子どもが成功できないのではないか」「他の子どもに立ち後れてしまうのではないか」という親の恐れこそが、過保護な子育てにつながっていると指摘する。
そうした過保護な子育ては、子どもの将来にとって有害となるだけでなく、親自身も、やりすぎた子育てに疲れ切り、ストレスを抱えて、自分の人生を見失っている。
本書では、過保護な子育てと、それが子どもをダメにしている実態を、様々な調査結果と、多くの教育関係者への取材、さらに、親たち子どもたち自身の声を通して明らかにする。
そのうえで、実践できるよりよい子育ての方法を紹介する。子ども自身に失敗を経験させること、立ち直る力(レジリエンス)や臨機応変に対応できる力を養わせること、そして、成功するために必要な意志の強さとやり抜く力(グリッド)を身につけさせることの大切さを強調する。
次世代の若者たちが自信と能力を得て、自らの人生を切り拓いていくことを願う人々の声を結集したような本書は、すべての親にとって有益な子育ての指南書となる。
II 過保護な子育ての害―大人になれない子どもたち
6 生活能力を失った子どもたち
7 過保護が子どもに与える精神的な害
8 �猝�漬け�瓩砲覆觧劼匹發燭�
9 過保護な子育てが子どもの就職を妨げる
10 過剰な子育ては親の負担にもなる
11 大学受験がおかしくなっている
III 「大人」の育て方―社会的役割を身につけさせる
12 最良の子育てとは
13 自由気ままに過ごさせる
14 生活能力を教える
15 自分で考えることを教える
16 厳しい仕事に備えさせる
17 自分の道を自分で決めさせる
18 困難を標準化する
19 より広い視野で大学を見る
20 耳をかたむける
IV 親の人生の歩み方―勇気をもって態度を変える
21 自分自身を取りもどす
22 なりたい親になる
おわりに
菊池由美(きくち・ゆみ)
大阪府出身。京都大学卒業。旅行会社などに勤務後、翻訳をはじめる。
訳書に困った人」との接し方・付き合い方』(パンローリング)、『ホーリー・カウ』(小学館)など。京都在住。
ダニエル・コイル/清水由貴子 パンローリング
1,980円 国内送料無料
すぐ発送
この商品の著者による商品一覧: ジュリー・リスコット・ヘイムス