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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/10/13 12:45, 提供元: フィスコ 船場 Research Memo(5):2026年12月期中間期は「オフィス・余暇施設等」分野が伸長も人材先行投資で減益*12:45JST 船場 Research Memo(5):2026年12月期中間期は「オフィス・余暇施設等」分野が伸長も人材先行投資で減益■業績動向 1. 2026年12月期中間期の業績概要 船場<6540>の2026年12月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比3.9%減の15,112百万円、営業利益が同48.0%減の616百万円、経常利益が同39.0%減の704百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同40.2%減の455百万円と、減収減益となった。会社計画比ではおおむね想定どおりの進捗である。 同社を取り巻く事業環境では、引き続き人件費やエネルギー価格・原材料費の高騰などによる採算面での厳しさが増すなど不安定要素も残るが、企業の好業績やインバウンド需要などにより、商業領域以外にもオフィスやホテル、エンターテイメント施設など空間づくりにおける設備投資は活況である。 売上高に関しては、「オフィス・余暇施設等」分野が前年同期比44.0%増の6,198百万円と伸長したものの、「大型店・複合商業施設」分野が同31.3%減の4,561百万円と減収となり、全社で微減となった。「オフィス・余暇施設等」分野では、上流工程での能動的提案や有力企業とのアライアンス(コクヨ、マーサージャパン(株)等)など戦略的な営業活動に取り組んだ成果が表れ、中間期売上高で最大の事業分野に成長した。「大型店・複合商業施設」分野は、大型案件が下期に集中しているのが主な減収要因となった。案件別では、前年同期に福岡空港プロジェクトの計上があり、その反動減が大きかった。海外では、引き続き台湾の長期・大型開発案件の進捗やシンガポールの企業関連施設案件などにより、売上高は同13.7%増の1,958百万円となった。 売上総利益は、減収及び売上原価率の上昇により同10.4%減の2,766百万円となった。販管費は、同13.1%増の2,150百万円となった。案件の大型化や高付加価値化が進展するなか、今後の成長に向けた積極的な体制強化・人員増を行っており、人件費の増加が主要因である。結果として、営業利益は同48.0%減となった。 自己資本比率65.4%と安全性が高く無借金経営。M&Aへの余力も十分 2. 財務状況と経営指標 2026年12月期中間期末の資産合計は前期末比480百万円減の21,658百万円となった。そのうち流動資産は716百万円減であり、現金及び預金が3,039百万円、棚卸資産が593百万円増加した一方で、売上債権が4,288百万円減少したことが主な要因である。固定資産は236百万円増であり、有形固定資産の増加などが要因である。現金及び預金の残高は12,779百万円である。 負債合計は前期末比60百万円減の7,487百万円となった。そのうち流動負債は6百万円増であり、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の707百万円減少、契約負債の658百万円増加などが主な要因である。固定負債は67百万円減であり、長期未払金の減少が主な要因である。有利子負債はなく無借金経営である。純資産合計は同419百万円減の14,170百万円となった。親会社株主に帰属する中間純利益455百万円を計上した一方で、剰余金の配当(810百万円)を行ったことが主な要因である。 経営指標は、流動比率が268.7%(前期末は279.0%)、自己資本比率が65.4%(同65.9%)となっており、高い安全性を維持している。収益性・効率性に関しても、2025年12月期の実績はROEで10.7%(前期は11.6%)、ROAで10.3%、ROSで7.0%となり、ROEは10%超を維持した。安全かつ収益性の高い事業モデルが財務に反映されている。将来的にM&Aなどによる成長戦略を描くなか、十分な投資余力があるといえる。 ■今後の見通し 2026年12月期は、売上高370億円・営業利益23.5億円予想を据え置く 2026年12月期の連結業績は、売上高が前期比12.7%増の37,000百万円、営業利益が同1.9%増の2,350百万円、経常利益が同0.0%増の2,350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.6%増の1,600百万円と期初予想を据え置き、売上高及び各利益の堅実な成長を予想する。 同社を取り巻く事業環境は、引き続き商業領域だけでなくオフィスや余暇施設などの幅広い空間における投資の堅調推移が見込まれる。特に、人手不足に伴う積極採用や優秀な従業員のリテンションを目的に、企業がブランディングの強化を図る動きが活発化しており、オフィスの移転や職場環境改善への積極的な投資が期待される。 売上高は堅調な需要を背景に前期比12.7%増を見込む。中期経営計画の2年目として、重点施策に取り組んでいる。顧客やパートナーとの関係強化により受注拡大を目指す「『Good Ethical Company』のファンベース構築」、これまでうまく価値化できていなかった業務を明確にサービス化して付加価値提供を行う「サービス領域の拡大と提供価値の向上」、成長性の高いアジア市場における「グローバル市場の深耕」などが増収のポイントとなるだろう。分野別では、好調に推移する「オフィス・余暇施設等」分野の業績貢献が期待できる。下期のみの売上高予想は21,887百万円であり、下期偏重となる。2026年12月期中間期末の全社受注残高は前年同期末比23.9%増の10,049百万円と順調である。過去の実績では、中間期の受注残高の2倍以上の下期売上高を達成してきた(2023年12月期下期は2.1倍、2024年12月期下期は2.0倍、2025年12月期下期は2.1倍)。2026年12月期の下期売上高予想は、受注残高の2.2倍に相当する。特に「オフィス・余暇施設等」分野での受注残高が5,263百万円と多いことが2026年12月期の特徴である。 営業利益は前期比1.9%増、経常利益は同0.0%増と増益率は鈍化する予想である。中期的な成長に向けて積極的な先行投資や体制強化を織り込んだ計画と見ている。弊社では、高付加価値案件を中心にディスプレイ需要が旺盛であること、過去の実績などによりリピート顧客(ファン)が増えていること、上期に人材・組織への先行投資ができたこと、中間期末の受注残高が高水準なことなどから、下期偏重ではあるものの業績予想の達成は可能であると考えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《HN》 記事一覧 |