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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/10/02 16:09, 提供元: フィスコ unerry Research Memo(9):2028年6月期に売上高100億円を目指す中期成長戦略を推進(2)*16:09JST unerry Research Memo(9):2028年6月期に売上高100億円を目指す中期成長戦略を推進(2)■unerry<5034>の中期成長戦略とその進捗状況 2. 進捗状況 2028年6月期の売上高100億円達成に向けて、データプラットフォームのデータの幅・量をグローバル水準まで引き上げることにより分析精度と適用サービスを拡大する。求められる経営目標として「潜在成長率の向上」「新規顧客獲得」「リカーリング顧客化・単価向上」「組織の急成長」の4点を掲げ、各目標に1つずつ、合計4つの具体戦略「1. Data Scaling Law戦略」「2. 重点パートナー戦略」「3. フライホイールプロダクト戦略」「4. 人的資本戦略」を策定し、経営目標の達成に向け推進している。 (1) 潜在成長率の向上 「Data Scaling Law戦略」として、データの幅・量を増やすことが競争優位に直結するプラットフォームの構築を進めている。8.5億の膨大なユーザーIDから、購買データやTV視聴データ、Webアクセスログ、アプリ、OOH・屋外広告、アンケート等の生活者行動ビッグデータを収集し、直結するプラットフォームの構築を目指す。データの幅、量を増やすため、これまでの食品卸の三菱食品等に加え、キャリア大手のNTTドコモや金融大手の三井住友カード等との連携も重点的に進める。ほかにも、データの質の向上に向け「Beacon Bank アンケート」の提供を開始した。「Beacon Bank」に蓄積された人流ビッグデータを活用し、実際の行動ログに基づき対象者を抽出するため、来店や観光地来訪、交通広告・屋外広告への接触といった実際の行動を前提にアンケートの結果を収集できる。消費者行動に紐づいた、行動に現れない心理データの収集で、より精緻な定性調査やブランドリフト測定等の広告効果計測が可能となる。調査パネルとして楽天インサイトや(株)インテージ、ジオテクノロジーズ(株)と連携している。さらにデータ量を増やす取り組みとして、位置情報技術(SDK)を導入しているアプリや、人流データ保有事業者との協業、提携を推進する。 (2) 新規顧客獲得 直販と並んで同社の主要な顧客獲得ルートである提携先等のパートナー企業と共同で拡販体制を構築することで、迅速な新規顧客獲得と案件推進を展開する。パートナー関係にある企業は、商社、広告、金融、IT、小売、プラットフォーマー等、幅広い業種に属しており、成長性の高い企業が多い。同社サービスのメリットを熟知したパートナー企業を味方に、パートナー企業が強みを持つ業種の企業に対してアプローチすることで、サービスの有効性を効率的かつ迅速にアピールできる。パートナー企業とは業務提携等で様々な取り組みを進めており、2023年8月に資本業務提携した三菱食品とは、購買・人流・メディア接触データを統合したデータ基盤とリテールメディアプラットフォームの共同構築を推進している。2024年4月には(株)SalesPlus、(株)電通とテレビCM接触者の来店・購買を計測・分析し、メディアプランニングをサポートする「TV de Sales+」の提供を開始した。各業界の有力企業との協業推進により、同社の高評価が広がることで、協業先の取引企業等から注目が集まり、新規顧客開拓が進むであろう。その他のパートナー企業においても、専担チームを組成して同社サービス内容の理解を深め、伴走してビジネス展開するといった施策を展開しており、引き続きケーパビリティの高いパートナーを重要ターゲットに据え、提携先の拡大を目指す。有力企業の一角であるNTTドコモのみならず、幅広い全方位的な関係構築を目指し、多様な業界業種で連携を進める考えである。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一) 《KM》 記事一覧 |