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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/09/30 12:06,
提供元: フィスコ
VIS Research Memo(6):独自の創薬プラットフォームibVISとワンストップソリューションが強み
*12:06JST VIS Research Memo(6):独自の創薬プラットフォームibVISとワンストップソリューションが強み
■創薬プラットフォームibVIS
1. 同社の強み
Veritas In Silico<130A>の強みは、mRNA標的低分子創薬という新しい創薬手法において、理化学研究所が保有するスーパーコンピュータ「富岳」を用いる計算科学や、データ解析や予測にAIを活用するインシリコ技術をはじめ、創薬研究プロジェクトを高精度、短期間で実施するために、共同創薬研究の各過程で必要となる一連の創薬技術とデジタル技術をワンストップで提供可能とした独自の創薬プラットフォームibVISを構築し、すでに複数の製薬会社との共同創薬研究を通じて研究実績はもとより、50本を超えるスクリーニングデータやノウハウが着実に積み上がっている点にある。これまでの研究実績やノウハウの積み上げにより、技術的にどんなmRNAにも応用可能である点、積み上がったデータをAIの活用により今後の研究にも利用可能である点も強みに挙げられる。mRNA標的低分子創薬の手法は、本格的に研究されるようになってからの日がまだ浅いため、mRNA標的低分子創薬の技術を開発したい製薬会社にとって、同社のような高度な技術を有するバイオテク企業と提携しなければ、創薬研究や開発に着手が困難な状況にある。このため、同社は創業からわずか10年にもかかわらず、複数の大手製薬会社や化学メーカーとの提携が進んだほか、初期契約段階から医薬品候補化合物の導出後の経済条件まで取り決めた契約ができるなど、同社にとって有利な形でビジネスを進めることができている。
ibVISはmRNA標的低分子医薬品に限らず、核酸医薬品にも対応可能であるため、自社パイプラインを構築する際の技術的な裏付けとなっている。核酸医薬品の課題点として、製造コストの高さや、第III相臨床試験まで毒性の有無が判断できないこと、それらに伴う事業性の低さなどが指摘されている。同社ではすでに、臨床応用された技術のみを使って十分な活性を持つ核酸医薬品の創出に成功しており、未知の毒性リスクを第III相臨床試験に持ち越さないようにしつつ、製造コストを低減することも可能である。これらの強みを裏付けに、プラットフォーム型ビジネスにおいても、パイプライン型ビジネスにおいても、同社は先駆者として新たなフィールドでノウハウを着実に蓄積し、独自のポジションを確立している。
強みの背景にある独自技術の優位性により事業を拡大
2. 技術的な優位性
これまで、立体構造が緻密に研究されてきたタンパク質では、標的とする構造を特定することで低分子医薬品を創出する手法が採られてきた。一方、mRNAは多様な構造を取り、1つの形に定まらないため構造研究の難易度が高く、mRNAを標的とした低分子創薬を実現するのは不可能と考えられてきた。しかし近年では、標的タンパク質の枯渇が指摘されるなか、新たな創薬標的としてmRNAに注目が集まり、タンパク質と同等ないしそれ以上の標的を生み出せる可能性への認識が高まっている。こうした状況のなか、熱力学及び統計熱力学に基づく同社独自のRNA構造解析が技術的な優位性を発揮し、mRNA上に存在する無数の部分構造を存在確率と安定性という指標で統一的に解析することに成功しており、これによりあらゆるmRNAについて部分構造を標的とする低分子創薬研究が可能となった。
mRNA標的低分子創薬は、複数の必須技術の集合体が切れ目のない「システム」として有機的に機能する。同社はインシリコによるmRNA上の部分構造を発見するRNA構造解析技術、それら部分構造に結合する低分子化合物のスクリーニング手法、RNA-化合物複合体の3次元構造解析など、化合物最適化までの全工程をプラットフォーム化している。核酸医薬品製造方法の開発に取り組んでいる三菱ガス化学は、これら優位性のある技術力を評価して同社への出資を実行した経緯があり、現在、両社でQbDの考え方を採り入れたmRNA標的核酸医薬品の創出及び製造方法確立を目的とする共同研究を実施中である。
mRNA標的低分子医薬品のパイプライン創出に関しては、独自の低分子化合物の化学合成技術など、同社と補完的な化学技術プラットフォームを持つ英国LCC Technologiesと提携しており、今後、製薬会社との共同創薬研究に限らず、化学メーカーと共同でmRNA標的低分子医薬品のパイプラインの保有も可能になると見られる。
これらのような、技術系スタートアップに似つかわしくない強力な事業展開力も同社の強みと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
《HN》
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