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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/07/25 13:01, 提供元: フィスコ 橋本総業HD Research Memo(1):2025年3月期は増収増益。2026年3月期は増収・2ケタ営業増益見込む*13:01JST 橋本総業HD Research Memo(1):2025年3月期は増収増益。2026年3月期は増収・2ケタ営業増益見込む■要約 1. 会社概要 橋本総業ホールディングス<7570>は管工機材(以下、管材)・住宅設備機器の1次卸で、管材や衛生陶器、空調機器などの住宅設備、建築関連資材などを全国の2次卸や工事店などに販売している。同社は130年以上にわたる歴史を持つ老舗で、四代目となる現 代表取締役社長の橋本政昭(はしもとまさあき)氏は、「ベストパートナー」をテーマに、地域に密着した営業やIT技術・システムの活用、取引先の満足度向上などを積極的に推進している。仕入先は大手有力メーカーが多く、各拠点で売れ筋商品を常時在庫し、即日配送できることなどを特長としている。2025年3月期のセグメント別売上高構成比は、管材類28.2%、衛生陶器・金具類28.6%、住宅設備機器類17.8%、空調機器・ポンプ24.6%となっている。 2. 事業概要 同社が属する建設業界の市場規模は、新築・リフォームをあわせ74.0兆円、GDPの約12%を占めると言われている。このうち同社の主要カテゴリーである管材業界※の市場規模は、管材・住宅設備機器・空調機器をあわせて5兆円と大きい。国内ではインフレや少子高齢化といった課題があるものの、マンション販売やリフォームが堅調なほか、共働き世帯の増加に伴う保育施設や高齢化に伴う高齢者施設の増加、老朽化が課題となっている公共施設のリニューアルなど需要が拡大しており、中長期的に収益性・成長性ともに堅実な市場と言える。このような業界環境のなかで同社は、管材や環境・設備機材の品揃えを充実させる一方、取引先からの要望の多い物流業務委託や電材などの商材の拡大や管材類のプレハブ加工などのサービスを新たに強化している ※ 管材業界:建築資材業界における主要3業態の1つで、主に水回りの資材や機器を扱っている。他の2業態は合板や構造材を扱う建材業界、配電盤やテレビ用アンテナなどを扱う電材業界である。 3. 中期計画 「設備商品の流通とサービスを通じて、快適な暮らしを実現する」というミッション及び「『3つのベストの追求』で、7つのステークホルダー※に貢献する」というビジョンに基づき、同社は2024年3月期に中期計画「HAT Vision 2027」を策定した。さらなる成長と充実に向け、事業活動を積極的に展開することで同社グループ全体として「きわだつ中堅企業」となり、快適生活創造企業へと進化していく方針である。そのため、巻き込み型で行動するボトムアップ型の企業へと変革し、2028年3月期に売上高2,000億円、経常利益70億円を目指す。この実現に向け、基本戦略として、成長戦略の「3つのフル(フルカバー、フルライン、フル機能)」、ネットワーク戦略の「みらい会活動」、生産性向上に向けた「進化活動」を展開している。 ※ 7つのステークホルダー:施主、得意先(2次卸・工事店など)、株主、工事業者、仕入先、社員、社会。 4. 業績動向 2025年3月期の業績は、売上高が165,339百万円(前期比6.2%増)、営業利益が2,444百万円(同5.8%増)、経常利益が3,472百万円(同3.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が2,890百万円(同10.7%増)と、増収・各利益で増益となった。同社は中期計画に沿って成長戦略を展開、売上高は空調機器の受注好調に伴って順調に伸び、人件費や配送費の増加などを吸収して営業利益は売上高と同程度の伸びとなった。2026年3月期の業績については、売上高174,000百万円(同5.2%増)、営業利益2,800百万円(同14.6%増)と、増収増益を見込んでいる。売上高は空調機器の好調継続や衛生陶器の挽回などによって増収を目指し、営業利益は仕入・販売価格の管理強化やコスト削減によって2ケタ営業増益を目指す。また、新たに、建材商社の双日建材(株)と提携して構造計算・省エネ計算の支援サービスや、橋本総業ファシリティーズ(株)でプレハブ加工やオフサイト生産の受注を開始する予定である。 ■Key Points ・130年超の歴史を有する管材・住宅設備機器の1次卸。事業領域拡大を推進中 ・中期計画において、2028年3月期に売上高2,000億円、経常利益率3.5%を目指す ・2026年3月期の営業利益は2ケタ増益を見込む。構造計算支援サービスなども開始予定 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《HN》 記事一覧 |