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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/07/08 12:02,
提供元: フィスコ
フォーバル Research Memo(2):情報通信分野を得意とする中小・小規模企業向け企業ドクター集団
*12:02JST フォーバル Research Memo(2):情報通信分野を得意とする中小・小規模企業向け企業ドクター集団
■会社概要
1. 会社概要
フォーバル<8275>は、中小企業の「ESG経営を可視化伴走型で支援する企業ドクター(次世代経営コンサルタント)集団」を基本戦略として事業を展開している。IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングを得意とし、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングを行う。従来は情報通信機器の卸販売を主に行っていたが、2000年代半ばに大きな売上・利益減に直面し、「アイコンサービス」(現 可視化伴走型経営支援サービス)を主軸としたコンサルティング業態に転換した。このビジネスモデルの転換が成功し、2020年3月期まで営業利益は12期連続の増益を達成、2021年3月期はコロナ禍で減益となったが、2025年3月期は2期連続過去最高益(営業利益・経常利益)を更新した。中小・小規模企業が抱える様々な課題を解決するユニークな企業であり全国各地の中小・小規模企業においてもDX・GX、ESG経営が喫緊の課題となっているため、同社の役割がより大きくなっている。
2. 沿革
同社は、電気通信機器、コンピュータ及び端末機器の販売、設置工事などを事業目的とする新日本工販(株)として、1980年に設立された。1988年に、創業者で現 代表取締役会長の大久保秀夫(おおくぼひでお)氏が「第1回アントレプレナー大賞」を受賞し、当時の日本最短記録で店頭登録銘柄として株式を公開した。1991年には、「For Social Value」から着想を得て商号を現在の(株)フォーバルに変更した。その後、2008年に総合ITコンサルティングサービス「アイコンサービス」(現 可視化伴走型経営支援サービス)の提供を開始した。2014年1月には東京証券取引所(以下、東証)第2部へ市場変更、同年10月に第1部に指定された。2022年4月の東証再編でプライム市場に移行したが、2023年10月に諸要件を検討した結果、スタンダード市場に移行した。
創業以来、同社は情報通信の分野でユーザーの視点から「新しいあたりまえ」を創出することに注力してきた。創業当時の電話機の自由化から始まり、市外料金の値下げ、国際料金の値下げ、市内料金の値下げに続き、回線基本料の自由化、法人携帯電話の普及と通話料金のさらなる削減に挑戦してきた。2022年には中長期の成長戦略テーマとして「中小企業のGDXの伴走型アドバイザーとして確固たる地位の確立」を掲げて取り組みを開始した。現在は、中小企業の「ESG経営を可視化伴走型で支援する」ことを目的に、コンサルティングファームへの進化を掲げ、次世代経営コンサルティングサービスなどの可視化伴走型経営支援サービスで中小企業に経営技術を伝授している。同社はM&Aを積極活用しており、総合環境コンサルティングビジネスグループの(株)アップルツリー、人的資本経営の(株)アイテックなど、多くの企業を連結子会社とし、業績を伸ばしている。2024年以降も3社((株)Meisin、(株)タニタヘルスリンク、エフピーステージ(株))を子会社化しており、グループ企業の拡大が加速している。
3. 事業内容
同社は、中小企業のGDXやESG経営を支援する可視化伴走型経営支援サービスや情報通信機器やOA機器を販売する「フォーバルビジネスグループ」、光回線サービスやISPなどの通信サービスを取り扱う「フォーバルテレコムビジネスグループ」、太陽光発電システムやLED照明、蓄電池など環境関連商品を取り扱う「総合環境コンサルティングビジネスグループ」、人材・教育サービス及びシステム開発などを提供する「人的資本経営」(旧 その他)の4つの事業セグメントから構成される。
2025年3月期は、フォーバルビジネスグループが全社売上高の構成比で52.1%、全社セグメント利益の構成比で63.5%を占める。2024年2月に子会社化した千葉県を地盤とするMeisinは、このセグメントに入る。フォーバルテレコムビジネスグループの売上高構成比が34.7%、セグメント利益の構成比が27.9%で、これら上位2セグメントが主力である。総合環境コンサルティングビジネスグループはアップルツリーが主体であり、2024年3月期に黒字化したセグメントである。人的資本経営には、人材・教育分野のサービスを行うアイテック、システム開発を行う(株)フォーバルカエルワークが含まれ、成長力があり、収益性も高い(セグメント利益の構成比6.9%)。健康経営を支援するタニタヘルスリンク、ファイナンシャルプランナー教育のエフピーステージ(ともに2024年5月子会社化)もこのセグメントに入る。
4. 人材の育成と処遇
同社は顧客企業との接点を重視しており、接点を担う人材の育成に力を入れている。毎年入社する約70人の新入社員には1年間という長い研修期間が設けられており、入社1年後に配属が決まる。1年間のなかで、同社の中核サービスである可視化伴走型経営支援サービスのアドバイザー、遠隔サポートのコールセンター、営業部門などを経験し、必要な専門知識やスキルを学ぶ。また、同社の業務を遂行するうえでITの基礎知識は必要不可欠であるという考えから、10以上の推奨資格を明示し、能力開発に活用している。なかでも(1) インターネット検定 ドットコムマスター、(2) ビジネス統計スペシャリスト、(3) 個人情報保護士、(4) 環境社会検定試験(eco検定)(R)、(5) 炭素会計アドバイザーの5つの資格を重要視しており、顧客接点を持つ部署(コンサルティング、コールセンター、営業)のほぼ全員が取得している。このほかにも、企業ドクターの資格としてDXアドバイザー・GDXアドバイザー・ESGアドバイザーの取得も奨励している。
同社はITなどにより顧客企業の生産性を向上させ、中小・小規模企業の課題である長時間労働を解決する支援を行ってきた。自らも残業時間の削減や有給休暇の取得などを継続的に推進し、従業員の健康と生産性向上を図っている。特に、柔軟な働き方、メンタルヘルスなどのストレス関連疾患の発生予防、生活習慣病などの発生予防を重点課題と捉え、積極的に取り組んできた。2025年3月には、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する「健康経営優良法人」に8年連続で認定された。また、「幸せの分配」と呼ぶ基本方針「会社の努力によって得た利益の増加分は、株主と会社と社員で3等分する」を掲げ、社員のモチベーションを高めている。社内で“所得倍増計画”を進めており、人的資本を大切にする経営を追求し実践に移す考えだ。2023年12月には、人的資本の情報開示に関する国際的ガイドライン「ISO 30414」の認証を取得した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
《HN》
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