携帯版 |
![]() |
![]() |
|
フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/09/30 11:01, 提供元: フィスコ アクシス Research Memo(1):DX需要を追い風に着実な成長が続く、株主還元・M&Aなど成長投資を大幅強化*11:01JST アクシス Research Memo(1):DX需要を追い風に着実な成長が続く、株主還元・M&Aなど成長投資を大幅強化■要約 アクシス<4012>は、東証スタンダード市場に上場する独立系のIT企業である。1991年の設立以来、金融機関向けを主軸としたシステム開発で事業基盤を構築している。現在は、ITコンサルティングから開発、クラウド基盤構築までを一貫して担う「システムサービス事業」と、自社開発のクラウド型運行管理システム「KITARO」などを提供する「ITサービス事業」を展開している。創業以来培った金融機関向けシステム構築の知見と、創業以来34期連続の黒字経営を達成するプロジェクト管理能力が強みとなっている。「デジタルで社会に貢献する」というビジョンの下、ITコンサルティング企業への進化を推進している。 1. 2025年12月期中間期の業績概要 2025年12月期中間期の業績は、売上高で前年同期比7.2%増の3,913百万円、営業利益で同1.7%増の422百万円、経常利益で同2.0%増の436百万円、中間純利益で同3.1%増の282百万円となった。上場来、全四半期で連続増収を達成し、業績は堅調に推移している。ただし、公共社会インフラ案件の失注などが影響し、通期業績予想に対しては進捗がやや遅れる形となった。主力のシステムサービス事業は、銀行向けや情報通信業向けが好調に推移し、売上高が同7.7%増の3,707百万円と成長をけん引した。ITサービス事業は、「KITARO」の契約台数が順調に増加したものの、技術支援案件の減少が響き、売上高は同0.1%増の206百万円とほぼ横ばいであった。 2. 2025年12月期の業績見通し 2025年12月期通期の業績は、売上高で前期比15.6%増の8,593百万円、営業利益で同16.3%増の919百万円、経常利益で同10.2%増の935百万円、当期純利益で同6.4%増の636百万円と、いずれも過去最高を更新する計画である。中間期時点での通期計画に対する進捗率は、売上高が45.5%、営業利益が45.9%であった。公共社会インフラ案件の失注等により、やや計画を下回って推移しているが、受注残自体は堅調である。DX需要が堅調であること、同社のプロジェクト管理や経営管理能力を鑑みると、計画達成の蓋然性は高いと考える。 3. 中期経営計画 中期経営計画「Vision 2027」では、従来のSIer事業を強固な基盤としつつ、顧客の経営課題に深く踏み込む高付加価値なITコンサルティング企業への戦略的変革を基本方針としている。主な財務目標として、最終年度である2027年12月期に売上高12,000百万円、営業利益1,500百万円、ROE15%以上、配当性向35%以上を掲げている。過去の右肩上がりの成長実績、国内で拡大が続く旺盛なDX・AI関連のIT投資市場を考慮すれば、目標達成は十分可能と弊社は評価している。同社はM&Aに30億円、人材投資に20億円を充当するなど、総額55億円にのぼる大規模な戦略投資を計画している。次の成長ステージに向けては、人材育成やM&Aなど成長投資をいかに効果的に実行し、収益化していくが焦点となろう。 ■Key Points ・金融機関向けのシステム構築に強み ・創業以来34期連続の黒字経営を継続、堅実な無借金経営 ・上場以来、全四半期で増収を達成 ・株主還元を強化し、配当性向35%に段階的引き上げ ・累進配当を導入、原則減配なし (執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎) 《HN》 記事一覧 |